身体表現のじかん

ダンスは生と共に。

エックス展 vol.13 ~まつりの後~

最早常連、長岡市にて開催のエックス展を終えてきました。

atelier-zen.jp

 

私の展示内容は、前回同様以下の2つ。

 ◆プロジェクターによるダンス動画作品ループ上映◆

  ☞動画作品内容

   ①ほのほの蝎(田中)

   ②峰・漣(渡邉)

   ③春(田中・渡邉)

 ◆ギャラリーパフォーマンス◆

  ☞3/17㈰ 17:00~/3/24㈰ 11:30~(全2回。上演時間約30分)

 

今回のパフォーマンスは、新潟市のアーティストで今回初参加の渡邉蓮さんと共に踊りました。

蓮さんとは、新潟市での別舞台の初顔合わせ(2023年3月末)で出会いました。

彼は舞踏的な即興を得意としており、私との実験的なコラボにも意欲的で、上越市でずっとひとりでパフォーマンスをしてきた私にとって、貴重な出会いだと思いました。

 

また、会場の展示空間も前回同様の以下レイアウト。

出入口から見た展示空間の様子

この空間を二人で踊る。

さて。

私はやっぱり、このハコ・この時にしか出来ないパフォーマンスがしたく。

どうせやるなら、無難じゃない方へ。

ということで、ひとつの展示空間に留まって踊るのではなく、全部の展示空間で何かしらの動きをしていこうと考えました。

結果的に、二人が違う展示空間で、同時に踊っている。なんてシーンも生まれました。

しかし大まかな動きの構成はあれど、二人ともほぼ即興スタイルでしたので、二人同時に動いているとは言え計画性は無く、その時偶然生まれるシンクロニシティ-がどういう形になるのか、というのが面白みとしてのパフォーマンスでした。

なんせ、搬入後に初めて展示空間が把握でき、そこから本格的なパフォーマンス想定が出来ましたの。因みにパフォーマンス1日目は、搬入翌日でした。

 

それでも1日目、見に来て下さったお客様の中には、ただ会場の近所に住んでいて、何となく見に来たと言う青年が、普段芸術やパフォーマンスには全く触れていないのに「面白かった」と目をキラキラさせてくれておりました。

また1週間後の2回目においては、前回のエックス展vol.12の私のパフォーマンスを観て、今回も観に来てくれた御着物を上品に着こなす女性の方が「表現が大人っぽくなった」と笑顔で話してくれました。(今回初めて声をかけてくれました)

 

エックス展は入場無料で、表現手法もアーティストによってバラバラなこともあり、空気感の厳しくない展示。

だからこそ芸術への関心度合いに関わらず、老若男女が見て行きやすい。

故に私共のパフォーマンスが、初めての”コンテンポラリーダンス”体験だったりということも起こり得る。

初めてだからこそ、トラウマも生まれやすい。

金輪際コンテンポラリーダンスは見たくない!なんて決心を植え付ける可能性もあるのだ。

そんな責任感を、エックス展参加初回から勝手に感じていました。

アートへの決別の心の発生は、その方の運命or自由であり、こちらどうこうする領域ではないことは分かっているのですが、そんな不快な違和感より持って帰ってほしいのは、得も言われぬ暖かさである。

例えパフォーマンス中に悲しいと思われる表現があったとしても、最後の最後はどこかホッとした心地で帰ってほしい。

これは私のエゴですな。

今回のように声を残して下さった方々からは、私はとても「やってよかったな」と思えたのでした。

もちろん、かつてから見知っていた方々のご観覧や感想もとても有難かった。

動画作品を編集してくれた青年からは、「撮影時に見たことの無かった表現が見れて新鮮」というような感想を頂いた。

確かに撮影時は、曲の雰囲気やコンセプトに合わせた表情や動きを心がけていて、逆にエックス展においては自分の表現や世界観を打ち出している。

殊に今回のパフォーマンスでは、”人間”をテーマに内容を考えた。

撮影時や被写体依頼時は、”妖精”的なポジションを担うことが多い。

翻ってこのパフォーマンスでは”妖精”の顔ではなく、”人間”として生きることが出来たのだ、という自己満を得るに至った。

展示やパフォーマンス詳細写真は、アトリエZenブログでも公開しております。

atelierzen.blog.fc2.com

 

そんなこんなで、今回も主催の外山さん並びに出展アーティストさん方々、見に来て下さった方々、本当にありがとうございました。

次回も良い意味で成長した姿をお見せできるよう、精進してまいります。