身体表現のじかん

ダンスは生と共に。

コロナ時代 × ダンサー × アダム・グラント『GIVE&TAKE』


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このようなところで踊ると、心が浄化されます。海の見える小高い細道ですぜ。

誰に見られるわけでもなく、ただただ感じるままに動く。それはそれは、魂が喜ぶ尊い時間です。

しかし、

いまいまの問題として、表現の場を作れないことがありますね。

ダンサーや表現者にとっては死活問題です。

この打開として、ストレッチやダンスの動画がYouTubeに増えました。

オンラインによる発信です。

わたしもプロの方に教われて、勉強になってます!しかもタダで!(ネレアさん等)

おかげさまで休みの日はがっつりバーレッスンする習慣が付きました。

 

でも、やっぱり生身の人間が、同じ地上に立ち、場を共有していることが大事だったのだなと実感する日々です。

きっと生でそのダンサーに会って教わっていたら、何十倍も刺激を受けてたてしょう。

 

人間が画面の中の大きさになると、小人さんになってしまいますよね。

仕方ないんですけどね涙

しかも消費者の目線でいうと、動画には手軽さを求める心があるじゃないですか。

通信教育不適合者の私には、腰が重い。。

(通信教育を始めても、手付かずのテキストが貯まってくタイプです汗)

 

人と人とが会えないいま、ダンサーとして何ができるか。を考えるのも有りですが、

ダンサーとして今やっておいた方がいいこと。を考えるのも有りかなと。

 

それで、ひとつ挙げたいのが、

横のつながりを作る・強化することです。

ひとりで頑張らない。

なんたって、あなたのやりたいことは、きっとひとりではやり切れないものだからー!

この、組織で闘うということの強みを教えてくれたのが、

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『GIVE&TAKE 「与える人」こそ成功する時代』アダム・グラント

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(私広告収入などはやってません笑)

ギブアンドテイク。

私はずっとギブアンドテイクで生きてきたと思います笑

でもこの本を読んでだいぶ頭が柔らかくなりました。

こうやって、私だけの経験をブログを通してシェアしていくことも、この本をキッカケにして始まりました。(本はまだ読了してませんが)

ここでは、今までにこの本から得られたことを、表現に擦り合わせて話しますね。

 

あなたにはきっと才能があります。

その才能を活かして能力を発揮するため、サポートしてくれる特定のチーム・パートナーがいるともっと心強い。

能力があるからこそ、どんなところでも一人で100%のパフォーマンスをする、ポテンシャルやコミュニケーションスキルも高いと思います。

しかし、あなたのそのちょっと大胆で挑戦的なアイディア、組織であるほうが実現出来そうではないですか?

 

そうならば、信用できるチームを作ることも手ですよね。しかしすぐに良いグループなんて出来っこない。

まず何をしたらよいか。

それは、見返りを求めずに、相手を助けることです。

見返りが無かったらただの損ではないかー!マザーテレサかよ!と思うかつての私。

でも、そのようにして相手のために時間を費やすと、数年後、もしくは忘れた頃になって、あなたを助けてくれるのですよ。

 

この本に挙げられた例の一つとして、建築家フランク・ロイド・ライトがいます。

実は彼の建築めちゃくちゃ好きです。

大学院入試の面接で熱く語りました。

何が良いかって、構造と形態、全体と部分、人と自然環境といった、ある種相反するような要素がバランス良く共存しているのです。下図はほんの一例。


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↑C.レイ・スティーヴンス邸
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↑ケニス・ローラン邸


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↑ソロモン・R.グッゲンハイム美術館
(『巨匠フランク・ロイド・ライト』デヴィッド・ラーキン ブルース・ブルックス・ファイファー編より引用)

彼の弟子であるケンドリック・ケロッグが造った「石の教会」(軽井沢にある内村鑑三記念館)も、ライトの息吹が感じられるかなと思い観に行きました。

 

こんなに大好きなライトが、『GIVE&TAKE』ではケチョンケチョンに悪い例として語られています笑

彼は職人や弟子たちに助けられて、偉大な作品ができていた。しかし職人たちからは距離を置き、弟子たちを助けてやることもなかったらしい。ライトの息子からも「お粗末だ」と言われる始末。

結果として辞めていく弟子が多かったそうだ。

 

対象的なのが、アメリカ番組『ザ・シンプソンズ』の仕掛け人である、ジョージ・マイヤー。

マイヤーはグループに貢献した。人が嫌がる仕事も引き受けることで、仲間の能力が育つ時間と環境を作りました。そのおかけで、一人ひとりが努力していくようになりました。

もしマイヤーがギブアンドテイクタイプの人間だと、同じことを仲間に与えていても効果はありません。なんせ、見返りを求める心があるのですから、相手はそれに見合う正しいものを出さなければと、意識してしまうからです。良いものが出るどころか、緊張や萎縮をしてしまう訳です。

結果として、多くの天才を生み出したそうです。仲間の一人は、マイヤーが社を去っても「マイヤーだったらどうするだろう」と考えるほど、マイヤーの信頼が厚かった。

マイヤーのような人がグループに一人いると、そのグループの能力水準が上がるそうですよ。

 

 

以上、本の内容(Part1〜3)から引用させていただきました。

 

表現者として発信することも必要ですが、マイヤーに習い、所属しているチームがあるなら、そのチームメンバーのパワーを引き出すために動いてみるのも良いなと思いました。

わたしもこの身体と脳を、動けるだけ動かしていきたいと思います。