身体表現のじかん

ダンスは生と共に。

自己紹介1 〜挫折らへんの話〜

はじめまして。shihoと申します。
一般企業の一会社員です。

しかし、教育系の大学院まで進学し、教員免許も幼児教育から高等学校までを保有しています。
中高の教科は、美術と音楽。
両方とも好きな分野です。

なぜその2つの教科なのか。
それは、ミュージカルが好きだということに起因しています。

ミュージカル女優という大きな夢が、小さい頃からありました。
声楽を極めようと、個人レッスンを重ね、進学先も音楽を学べるところにしました。
しかし、進学後、音楽の才能の無さに打ちひしがれ、心折れてしまいました。
ゆっくり後になって考えてみると、わたしはただ、人前で、譜面を正確に再現するという行為が、極度に恐ろしい事に思われ、その恐怖から身体が震えて、正しく演奏ができませんでした。

さて、大学時代、人前での演奏を諦めた私に残ったのは、楽典の知識ばかりとなってしまいました。


ほんとうに好きなものはなに?


改めて、アパートで一人、部屋のカーテンをしめ、自問するのでした。
授業のない昼下がりで、外は明るかったのを覚えています。

この「好き」というのは、左脳的なところではなく、右脳的な、身体が無意識に求めていることに当たります。
そして、


  おどりたい



はじめて、身体自身が求めているものに素直に従いました。

進学するまでは、6歳からずっとモダンバレエを習っていたのです。
その教室でのレッスンの中で、自分の踊りを創作する時間がありましたが、なぜか私は得意だったのです。
得意というより、自分の動きを自らの意志で動いていいのだ、という開放感に快感を覚えたのです。
その喜びが、自然と踊りへのエネルギーになっていました。

私はとても無口な人間なのです。

主張も苦手なので、空気をめちゃくちゃ読もうとしてしまいます。
日常的な行動ルールは、こうした方がいいと察知した行動に沿っているのです。
欲求や衝動は人並みにありますが、
水をかけて消化させるのが癖になっています。

ですが、モダンバレエ教室における創作の時間を通して、言葉を使わない自由な表現というものを体験しました。
「自分の感じたものを、自分の身体言語で魅せる」という世界があることをここで知りました。

ここから、私の表現の時間が広がっていきます。
(つづく)