音。
特に、”言葉を発した音声”を舞台やパフォーマンスに用いることを考えてみよう。
ここで、「言葉が何であるか」という定義に言及したいところだが、本筋とは脱線するので、広げないこととする。”言葉を発した音声”とは、「誰かしらの人物、または音声機器によって発せられた、文法のある言語」という程度に留めようと思う。
この、”言葉を発した音声”。舞台シーンによく使われるのは、以下の2つだろう。
①歌(音楽とともに歌詞を歌う)
②朗読(台詞・詩を喋る)
言葉が”歌詞”と”台詞”に分化した。
それぞれのイメージとして、逆説的ではあるが以下のようなものが関連づけられないか。
①歌詞 →音楽に合わせて歌う言葉
②台詞 →音楽の流れを無視した日常会話や、音読する言葉
このように見て分かるように、私は歌詞と台詞の違いを、音楽に合わせているか否かで分けてみた。
言葉と音楽の距離感。
そこに歌詞と台詞の違いを見る。
その両者の距離感をもって、踊る身体という要素が加わると、どのような表現が現れるのか。
これを検証してみたいと思うのだ。
考え得る検証方法は、以下の方法だ。
ひとつの同じ言葉であるが、
①音楽をつけた歌詞バージョン ②音楽を無視した台詞バージョン
の2通りで即興でダンスを踊ってみるのだ。
その時の、ダンサー自身の体感と、客観的にそのパフォーマンスを見た観客の感想に、どのような違いがあるのかor無いのか。
尚、検証する時に設定する言葉と音楽の距離感は、完全にくっついているか⇄完全に離れているか、の対極とする。つまり、音楽のメロディーやリズムに歌詞をユニゾンさせる⇄音楽のメロディーやリズムをバックに流しがら台詞として音読する、という事である。
歌詞バージョンと台詞バージョンの音声データが用意出来次第、検証を始めようと思う。